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お詫び・ご注意 この記事につきましては、掲載後にマニ60の屋根が正しく組まれていなかったことが分かりました。経緯はその4をご覧頂ければと存じます。従いまして各比較画像の屋根高さにつきましては日本精密模型様の設計意図とは異なる状態ですので参考にはなりません。日本精密模型様、お読み頂きました皆様にはご迷惑をお掛け致しまして申し訳ございません。尚、当記事につきましては支障する個所を訂正させて頂きました。

所謂旧型客車というものは、様々な形式の車両が連なって編成を組む場合がよくある事です。実物でしたら32系客車の頃よりほぼ一貫した車体のモジュールがあり、混成状態でも思いのほか編成のラインが揃うものですが、模型になるとスケールといいながらも縮尺寸法の端数の丸め方や表現に対する姿勢などで、模型メーカー毎の差が生じてしまうものです。そういったごちゃ混ぜの環境の中で、周囲により良く溶け込む製品であることは、私は、少なくとも私は重要なのではないかと思っています。正確なスケールは理想であり、個々のメーカーさんがそれを追う事は正しいことですが、使い勝手となるとある程度のデフォルメも必要になり、また、今回取り上げているような後進のメーカーさんは尚の事上手に適応させることが求められるように思います。

ということで、今回は日本精密模型のマニ60を他の3社の製品と並べて見ることにしました。比較するといっても、もとよりブルジョワな価格帯の製品には手が出ないのでそういったメーカーの品は持っておらず、キット組みの製品は寸法に個体差が出やすいこともあって取り上げる訳にはいかず、残念ながら比較できるサンプルが少なくなってしまい申し訳ありません。しかし、出来るだけマニ60と実車の年代が近い形式を選んだ積りです。

■天賞堂製品(スロ60)との比較
鋼体化客車同士での比較で、天賞堂はプラ製品、所謂“天プラ”です。雨樋の高さ、窓の位置や天地は特に違和感はありません。屋根高はマニ60の方が心持ち高く、車体裾はスロ60がかなり高めです。実はスロ60の組立精度が心元なくこの製品は両エンドで極端に高さが異なり、写っているのはより高い方です。従って天賞堂の反対エンドを付き合わせると、だいだい揃って見える雨樋や窓のラインも揃わなくなります。どちらに問題があるかといったら天プラの方で、この組み合わせの場合マニ60はキッパリと悪くありません。尚、スロ60の連結器は製品のままで高さは揃っており相性は悪くないようです。ホロはマニ60の方があからさまに大きく、下揃えで上が出っ張る感じです。

NSM_tenpura_150823.jpg
左は天賞堂のスロ60形、右が本製品

■トラムウェイ製品(オハフ33)との比較
トラムウェイのオハフ33は戦後型をモデルにしており「折妻」型です。従って屋根の高さは車端迄高いままで比較し易いかと思います。トラムウェイ製品の寸法はなかなか良い感じでスケールに近く、本題のマニ60との相性も良さそうかなと思っていました。しかしさにあらず。窓のラインはよいのですがその他の高さがまちまち。屋根とドア上はマニがはっきり高く、車体裾はオハフの方が少し高く、雨樋についてはオハフが鉄製を再現しているようで単純に比較できませんが、それでもマニがやけに高い印象。総じて、全然ラインが通っていない感じです。連結器は、トラムウェイ製品に問題があるのでIMON製品といい加減な工作で交換してあり高さが全然揃っていませんが、連結作用に問題はなさそうです。ホロはやはりマニの方が大きいですね。

NSM_TW_150823.jpg
左はトラムウェイのオハフ33形、右が本製品

■KATO製品(スハ43)との比較
KATOの客車はスケールと較べて屋根の厚みが不足していることが良く知られていますので、それを前提に較べる心構えが必要です。並べた結果、屋根はやはりマニ60が極端に高くまるで寝台車のよう。車体裾はKATOがやや高めですがまあ気にならない差です。雨樋や窓のラインはおおかた良さそうです。連結器の高さは揃っていますが、スハ43はKATO製品が壊れやすいことからこちらも手抜き工事でIMON製品に交換済みです。よって参考にはならないかと思います。ホロはやはりマニ60のものが巨大でこの場合はセンター揃えですね。

NSM_KATO_150823.jpg
左はKATO製品のスハ43形、右は本製品。スハ43の屋根はスエード調塗料を吹いておりオリジナルではありません

以上の結果、本製品は他社のどの製品と繋いでも、とにかく屋根が一段も二段も飛び出した感じになり背が高く感じられ、親和性は良いとは言えない様に思いました。

次に、各製品の縦寸法をざっとさらってみました。充分な測定技術がありませんので、±0.1mm程度の誤差はあるのではなかろうかと思っていますが、まあ兎に角参考までに・・・。結果は下表の通りです。屋根高と車体裾高はレール面上からの寸法を示します。1/80スケールの寸法は原寸を単純に80で割った数値で、敢えて端数を残してあります。単位はミリメートル。尚、フジモデル製品については真鍮キットの車体寸法のみを掲載しました。


実車(1/80)NSMKATO天賞堂トラムウェイフジモデル
屋根高(車端部)48.312548.6 48.347.847.6~48.347.9~48.1
車体高35.825036.2 35.935.536.035.736.4
屋根+幕板14.250014.8 14.514.014.814.514.8
窓高9.25009.49.39.39.49.3
腰板12.325012.012.211.911.812.3
車体裾高12.487511.5~12.312.212.2~12.4
雨樋下~車体裾27.827.327.026.8
雨樋幅1.61.41.7(1.2)


これら数値を見て見ると、マニ60の寸法はスケールと比較してなかなか良い水準なのではないかと思うのですが、何故か屋根高が妙に高くなってしまうという矛盾があります。その原因は暫くして分かりました。先ず車体裾の高さに注目。大きい方の数値はボルスター付近、小さい方は車体中央部です。ここで思い出してみて下さい。その1で「戦災復旧車の如く車体中央が垂下している」と書きました。ということで、車体が湾曲してしまっているために、車端と車体中央部の屋根高は大きく異なり車端はより高く、中央部はより低くなってしまっているのですね。データの屋根高は、連結する隣の車との比較という積りで車端を計測したのでその極端に高い方を計ってしまっていた訳です。スケールに忠実だと思った車体の彎曲がこんなに勿体無い結果になってしまうとは誠に残念ですいました。

以上、3回に渡りあれこれ書いてきましたが、〆として総評めいたことなど・・・。

私は、フルディテールにはこだわらず、模型の構成パーツ全てが良く調和して見た目も作りもカチッとした一体感があるものが好きです。本製品は、部品点数も多くディテールは豊富ですが、何となく残る隙間や遊び、そしてとにかく外れやすい部品など模型としての一体感に乏しく、そういった面では残念ながらあまり納得のいくものではありませんでした。しかし、リーズナブルなお値段の割に、初めて作り込んだメーカーさんの気迫が感じられる模型です。年末には次の製品が発売されるという事ですので楽しみですね。

特にHOの世界では古くから「文句があるなら自分で直せ」という不文律がありますので、これからあれこれ弄りまわすことになろうかと思います。ひょっとしたらその模様など「その4」があるかも知れません。

NSM_MANI60_11_150823.jpg
うーん、箱が扱い難いよう。しまう時はスポンジがロールにならないよう慎重に・・・・ 4枚共 2015.8.23撮影

(続く・・・・かも)
2015.9.26 「お詫び・ご注意」を追加、本文を修正しました。
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